【特集】夏を越えれば宝の山 ~夏の宝山~
2022.07.26
夏に打ち勝つ、夏越しに強く
① 高温乾燥に強く、夏越しの欠株が少ない
② 草姿は立性で短葉の為、風に強い
③ お盆過ぎの根の回復が早く、肥大が良い
これらの特徴を持つ「夏の宝山」
について解説します。
夏越しの欠株が少ない
夏の宝山は一般品種と比べて、高温乾燥に強く、夏越しの欠株が少ない。
短葉で風に強い
台風後でも葉折れが少ない。
降雨後に葉が水を吸って重くなった後の強風でも葉折れがしにくい。
写真:台風後の圃場。左が一般品種、右が夏の宝山になります。
根の回復が早い
お盆すぎからの根の回復が早く、肥大性に優れる
写真:根の比較写真(8月20日撮影)
夏の宝山(左)は一般品種(右)と比べて、根の回復が早い。
伸長性について
比較的首の伸び上りはゆっくりの品種ではあるが、太りは良好。
夏の宝山は首部の締まりが良く、一般品種と比べて短葉で草姿がきれい
べと病の発生が比較的遅い
夏の宝山は一般品種と比べて、べと病の発生が比較的遅い
生育初期のポイント
窒素成分を抑え気味に。
- 従来の品種と比べて吸肥力が優れているため、元肥の窒素量を減らす。
生育初期から中期にかけての葉の色はやや淡くてよい
色が淡い=肥料切れではありません。強めの追肥は厳禁!
高温多肥により病気を誘発するので、注意。
追肥は有機質系肥料や緩効性肥料を上手に組み合わせながら、肥料をゆっくりきかせることがポイント
- 伸長性はゆっくりのため、土寄せ時は土の量を加減する。
生育中期のポイント
- 生育状況によって追肥量の調節を行う
- 窒素過剰であれば収穫2~3か月前のケイ酸カリ肥料施用がオススメ
適正な状態
- 葉は立性で短葉が良い草姿
適正に肥料が効いている
色はやや淡いくらいがちょうどよい
悪い状態
葉が外に開いている状態は、肥料が強く効いている状態
追肥の量を減らしてください。
生育後期のポイント
- 葉がずんぐりし、立性で非常にコンパクト
- 適正な肥料状態
温度が下がってくるにつれ、葉色が濃くなっていく
ここでの過度な追肥は控えること
【写真】襟割れが多発した圃場
【注意】襟割れについて
過剰施肥に注意!
葉が外に開き、収穫期に肥料(特に窒素成分)が過剰に効いている状態は、襟割れを助長する。
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